ドンキホーテが長時間労働で送検!捜査をした「かとく」とは?


長時間労働

ドン・キホーテ(大手ディスカウントストア)が、36協定(時間外・休日労働に関する労使協定)で決めていた範囲を大幅に上回る違法な長時間労働を従業員に行わせていたことを理由に、東京地検に書類送検されました。また、執行役員を含めた8名も同様に書類送検されました。

24時間営業、激安の殿堂と謳うドン・キホーテの経営は長時間労働を前提としたブラック企業だったのでしょうか。非常に便利なドン・キホーテのサービスは、ブラックな労働環境による労働者の酷使によって成り立っていたのでしょうか。

ドン・キホーテでは、36協定で3か月間の時間外労働の上限を120時間と定めていたにもかかわらず、都内5店舗(町屋店、町田駅前店、荻窪駅前店、東八三鷹店、めじろ台店)で最長416時間の残業にも及ぶ長時間労働を行わせました。

ドン・キホーテの労働基準法違反は非常に目立ったことから、過重労働撲滅特別対策班(かとく)が長時間労働に関する捜査を進めていました。

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過重労働撲滅特別対策班(かとく)とは?

過重労働撲滅特別対策班(かとく)とは、国が立ち上げた、働き過ぎ防止(長時間労働防止)のための特別な捜査を行うための対策班です。

平成27年4月1日に、東京労働局と大阪労働局に、過重労働に関する労働法違反を専門に取り扱うために設置されました。現在のところ設置されているのは東京と大阪のみですが、今後、長時間労働がますます問題になっていけば、全国的に設置が進むかもしれません。

国によるブラック企業対策の一環です。
脱税捜査を専門に取り扱う国税局査察部が「マルサ」という呼称でおなじみのように、長時間労働などの労働法違反を取り扱う「かとく」の名前をよく聞くことになるかもしれません。

「かとく」に送検をされたのは、平成27年7月2日のABCマートが有名です。

長時間労働は何時間まで許されるの?

日本では、解雇が制限されている代わりに、忙しいときは残業を長時間労働とすることで調整をしてきました。つまり、「生活は会社が保証してあげるかわりに、忙しいときは私生活を擬制にして長時間労働して貢献してくださいね」ということです。

しかしながら、長時間労働がどれだけでも許されるわけではなく、36協定という労使協定で上限を定めた上で、長時間労働させた分の適切な残業代を支払わなければなりません。
この際の残業時間には限度があり、行政通達により「36協定で定める労働時間の延長の限度当に関する基準」が出されており、1か月45時間、1年360時間とされております。

この上限時間を超えて働かせた長時間労働が、あまりに悪質な場合には、今回の例のように検察に書類送検されるのです。

なお、やむを得ず限度時間をこえる長時間労働の残業が発生する場合には、特別条項を締結させることによって、決算・繁忙期などの特別の事情が生じる臨時的な場合には、一定の回数のみ、限度時間をこえる長時間労働をすることができるというものです。

長時間労働は、深刻な健康被害を招く

その上、長時間労働をする労働者の健康にも配慮する必要があります。

月の残業時間が100時間を超え、または、2~6か月の平均が月80時間を超えた長時間労働を行った場合、心臓疾患、脳疾患、精神疾患などのリスクが飛躍的に高まるとされています。

この程度の長時間労働によって健康被害を受けた場合には、労災認定を受けることにより、労災給付を受けるべきでしょう。

長時間労働によって健康被害を生じた場合、残業代を請求すると共に労災の申請を行い、これに加えて、民事訴訟によって会社の安全配慮義務違反を理由に損害賠償を請求します。

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