企業調査に探偵が必要なケースとは?企業を防衛するための6つの調査


企業防衛調査

弁護士や探偵の「調査活動」というと、不倫・浮気の調査のためというイメージが一般的です。不倫・浮気の証拠をつかみ、弁護士に損害賠償請求・慰謝料請求をしてもらうという使い方です。

しかし、弁護士や探偵が「調査活動」を行うのは不倫・浮気調査だけではありません。昨今、東芝不正会計事件など企業のコンプライアンスが問題視される事件が相次ぐ中、企業を防衛するための調査が必要となる場合があります。

今回は、弁護士や探偵に依頼すべき企業防衛の調査活動について解説します。

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企業防衛のために会社が抱える悩み

企業を防衛するために、会社法、労働法といった法律を遵守するとともに行政の指導・ガイドライン等に抵触しないよう経営していかなければならないことは当然ですが、法律知識だけでは重要な経営判断ができないという場合もあります。

弁護士や探偵に調査活動を依頼することによって、企業防衛につながった次のケースを紹介します。

☞ 債権を穏便に回収したい
  →財産状況・資産状況の調査

☞ 債権が未回収とならないよう事前に予防したい
  →企業の経営状況の調査

☞ 退職する社員が問題を起こさないようにしたい
  →退職者の行動調査、会社PCのアクセス調査

☞ 定着率の低い人材の採用を開始したい
  →入社前の素行調査

このようなケースでは、調査活動を実施することによって企業防衛が図れる場合があります。

社内調査による企業防衛

社内コンプライアンスの遵守のため、社内調査による企業防衛を行い、事前の危機管理を行うことで、思わぬトラブルを事前に対策することが可能です。

社内調査の場合には、各社員が対象となりますので、内偵調査、個人信用調査が中心となります。

入社時の雇用調査

雇用時に、「本当にこの人を採用してよいのだろうか」と疑問に思うことがあるでしょう。数回の面接だけでは、人格、業務適正を完璧に判断することは困難ですし、そもそも、採用時には聞いてはならない事項も存在します。
(参考)採用の際、絶対に聞いてはいけない3つのポイント

ご相談者
当社業務への適正が完璧な履歴書、職歴書を提出してきた方の面接をしました。

あまりに完璧である分、当社の適正に合わせて履歴書を偽装している気がします。履歴書の内容が正しいかどうか、確認したいです。

社内の規則違反調査

社内で隠れて規則違反をしている場合や、また、プライベートでの行動が規則違反にあたるという場合があります。基本的には、プライベートの行為は会社とは関係なく、業務時間終了後の行動を会社が制限することはできませんが、一定の行為については規則違反に該当して懲戒処分の対象となるケースがあります。
(参考)副業OKのポイントとは?ロート製薬も認めた副業解禁の注意点

ご相談者
長年勤務している忠実な社員がいるのですが、非常に真面目に勤務していると思いきや、勤務時間中に抜け出して仕事をさぼっているとの告発がありました。

業務命令違反の有無について確認をしたいです。

ご相談者
中途採用した社員が、パソコンを使ってライバル企業にデータを送ったり、USBを使って企業秘密を社外に持ち出しているという噂があります。

社外へのデータの持ち出しは就業規則で禁止されていますが、パソコンの中をチェックするのは苦手なので、情報を取得したいです。

企業秩序を維持するための社内調査

これ以外にも、企業秩序を維持するために、次のような社内調査が重要となります。

☞ 新卒者、中途採用者に対する素行調査
☞ 社内のセキュリティ対策
☞ セクハラ・パワハラの事実の有無の調査
☞ 役員の背任行為の調査
☞ 従業員の横領調査
☞ 営業秘密の漏えい対策
☞ 企業に対する誹謗中傷対策(削除請求・差止)
☞ 盗聴器、盗撮の発見

早期に確実な証拠を収集できたら、責任追及と事前対策のため、企業法務・労働問題を得意とする弁護士などの専門家に相談するようにしましょう。

社外調査による企業防衛

社外に向けたさまざまな経営判断を行うにあたっても、確実な情報を根拠に判断できれば、その分有利に動くことが可能です。

債権回収の対策

法律に基づいて債権回収が可能な場合であっても、そもそも財産がないといった場合には最終的には強制執行による回収が不可能となるおそれがあります。

したがって、債権回収を訴訟などによって行う前に、回収対象企業の財産状態、資産状況を調査する必要があります。

継続的な取引関係に入る場合には、そもそも債権が未回収となることを避けるため、あらかじめ客観的資料や調査活動によって回収可能性を明らかにしてから取引関係を締結すべきでしょう。

業務上のトラブル回避

契約を締結した他企業が、契約に禁じられた違反行為、解除理由に該当する行為を行っている場合であっても、社内でひっそり行われている場合にはなかなか探索が困難なこともあります。特に、知的財産権の侵害といった高度な問題になりますと、立証が困難です。

取引関係を継続すべきか否かの情報収集

他企業と継続的な取引関係や重要な事業提携を行う場合には、その他企業の情報を収集し、進めてよいかの検討を行うこととなります。

☞ ブラック企業(ないしブラック企業との噂が社会的に明らかな企業)ではないか
☞ 労基法等を遵守しているか
☞ 反社会的勢力との関与がないか
☞ 財産状態、資産状態が健全かどうか
☞ 社内で致命的な抗争、派閥争いがないか

密接な関係を築いた後で気付いても、既に不利益被ってしまっている場合もあります。

まとめ

企業防衛・企業秩序の維持のために考えられる社内調査活動、社外調査活動を解説しました。企業法務の得意な弁護士などの専門家に相談して、必要な調査を特定した上で行うべきでしょう。

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