実はこんなにある!助成金・補助金を活用しよう!


補助金・助成金

中小企業白書(2015年版)によると、日本には385.3万もの中小企業があります。一方、大企業の数は1.1万です。我が国において、中小企業がいかに重要な存在であるかがわかります。

国は、中小企業を支援するため助成金・補助金を活用するよう呼びかけています。

中小企業同士はお互いに取引し合っていますので、1社が傾くとその影響は数十社にも及ぶ場合があります。もちろん、国は、中小企業の経営が健全で、安定した利益を上げ続けることを願っています。願っているだけではなく、支援策も構築しているのです。

今回は、助成金・補助金とは何か、どのような場合に活用すればよいのかについて、解説していきます。

企業法務は顧問弁護士におまかせ!

顧問弁護士は、企業に日常的に起こる法律相談、契約書のチェック、労働者とのトラブルなどについて、経営者の味方となって戦うパートナーです。

適切な月額料金で、他の事務所より顧問弁護士を活用する方法について、企業法務の豊富な知識・経験を有する弁護士が、丁寧に解説します。

助成金・補助金の違い

助成金・補助金という制度があるのはご存知のことと思いますが、どんな助成金・補助金があるか、あなたの会社がどのような助成金・補助金を得ることができるかを適切に把握している方は少ないのではないでしょうか。

助成金・補助金とは、該当する事業等に対し、国がお金を出してくれる制度です。しかも、融資ではありませんから、返す必要がありません(一定以上の売上を上げた場合に、納付金が発生する補助金もあります)。

条件が合うなら、ぜひ勝ち取るべきです。
 
助成金・補助金の違い、というタイトルですが、実はきちんと区別されているわけではありません。例えば東京都では、補助金に該当しそうなものでも、助成金と呼んでいます。
多少曖昧な部分があることを前提に、敢えて区別すると、次のようなものです。

助成金とは

助成金とは、主に厚生労働省が雇用保険の事業の一環として行っているものを指すのが一般的です。雇用安定事業として、各種助成金が設定されています。

目的は、失業を予防したり、雇用機会の増大を図ったり、労働者の能力開発の援助をしたりして、失業等給付(いわゆる失業保険等)を減らすことです。

助成金の特徴は、「条件に合致すれば必ずもらえる」ことです。しかし、これは先ほどお話しした「補助金的な助成金」には当てはまりませんので、「助成金=条件が合えば必ずもらえる」と覚えてしまうことのないようにしてください。

また、昨今話題になっている「子ども食堂への市からの助成金」といったように、自治体等がある事業について支出するお金を一般的に助成金と呼ぶ場合もあります。

補助金とは

補助金とは、主に経済産業省が行っている、各種事業に対し金銭支援をする事業です。他にも都道府県や商工会議所等が行っているものもあります。

その目的、補助対象事業等は多岐にわたり、数千種類あると言われます。助成金より種類が豊富で規模が大きいものがあること、また、外形的な条件を満たしていても、「採択」を受けないと受給できないことが違いとしてあげられます。

さらに、外形的な条件も、厚生労働省の助成金の条件と比べると、抽象的で高度なものである場合が多いといえます。

助成金・補助金活用の注意点

助成金と補助金には、共通の注意点があります。それは、清算払い、つまり「後払いである」という点です(補助対象事業期間が長い場合、途中で概算払いをしてくれる補助金もあります)。

自己資金(借入も可)で事業を一旦遂行できなければ、補助金等は払われません。補助金の申請には、事業の実現可能性も要件になっています。

助成金・補助金の獲得を目的にせず、事業の目的に合うものを活用するようにしましょう。
 
また、特に補助金に言えることですが、申請期間が限られている場合が多く見受けられます。加えて、昨年あった補助金が、今年もあるとは限りません。独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する、J-NET21というサイトには、「資金調達ナビ」という、便利な検索コーナーがあります。ぜひご活用ください(当該サイトの内容が最新のものであることを保証するものではありません)。

(参考)J-NET21(独立行政法人中小企業基盤整備機構)

こんな助成金・補助金があります

先ほどお話しした通り、助成金・補助金には大変多くの種類があります。そのなかのいくつかをご紹介します。

※ 現在公募していないものが含まれている場合があります。実際に活用を検討される際は、現在の状況を必ずお確かめください。

☞ 雇用調整助成金(厚生労働省)
☞ 労働移動支援助成金(厚生労働省)
☞ 特定求職者雇用開発助成金(厚生労働省)
☞ 地域雇用開発助成金(厚生労働省)
☞ キャリアアップ助成金(厚生労働省)
☞ 高年齢者雇用安定助成金(厚生労働省)
☞ 中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業についての補助金(中小企業庁)
☞ 製品開発着手支援助成事業についての補助金(東京都)
☞ 市場開拓助成事業についての補助金(東京都)
☞ 下請中小企業自立化基盤構築事業についての補助金(中小企業庁)
☞ 課題解決型福祉用具実用化開発支援事業についての補助金(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
☞ 小規模事業者持続化補助金(中小企業庁)

        
たとえば、ものづくり補助金、キャリアアップ助成金については、こちらの記事を参考にしてみてください。

(参考)ものづくり補助金の採択されるポイント
(参考)拡充されたキャリアアップ助成金を解説!事例で見る助成金申請

この他にも本当にたくさんの種類の補助金等があります。何か事業を検討しているときは、一度は探してみた方がいいと強くお勧めします。

合わせて知りたい「法認定」

補助金の募集要項に、「○○法の認定を受けていること」という要件が記載されていることがあります。これは、補助金申請の前提として、申請しようとしている事業計画が、該当する法律の認定を受けていることを条件としているものです。

法認定は、国や都道府県が策定した指針に沿って中小企業者が作成した事業計画が、当該指針に合致していることを表します。つまり、その計画がきちんとしたものであると、国や都道府県が認定していることになります。

そのため、法認定を受けると、補助金の補助率が上がったり、信用保証協会の信用保証限度額が上がったり、日本政策金融公庫から有利な融資を受けられたり、事業によっては特許料の減免がなされたり、さまざまな支援が受けられます。

法認定申請は、補助金の申請時期と同じではなく、随時募集しているものがあります。こちらもぜひ検討して、事業の成長戦略を練るといいでしょう。

〈代表的な法認定根拠法〉
☞ 中小企業新事業活動促進法
☞ 中小ものづくり高度化法
☞ 下請中小企業振興法         など

まとめ

助成金・補助金については、受け取るまでに大変多くの書類を作成・提出しなければなりません。その枚数は膨大になる場合があります。企業内でも専任の担当者を作らないと心許ないかもしれません。

助成金・補助金などの申請については、行政書士、中小企業診断士、社会保険労務士などの士業が知識を持っています。また、規模が大きかったり、専門知識を要する分野の補助金については、コンサルタント会社の力を借りた方がいい場合もあります。

助成金・補助金などは中小企業の強い味方です。ぜひ活用してください。

片野 真理子(かたの・まりこ) 行政書士
知的資産経営報告書作成、融資・補助金申請、会社設立支援を主な業務としています。
東京都行政書士会所属。

→この執筆者のほかの記事はこちらから


事務所名:片野行政書士事務所
所在地:東京都中央区日本橋人形町2-10-5エクセレントK7階
メールアドレス:katano@tokyoharm.jp

関連記事を見る