ペットショップでの購入トラブル。回避するための7つのポイント


犬や猫などのペットを購入する際、そのペットの飼い主として一生の面倒を見られるかどうか、十分に検討する必要があります。

動物愛護法では、酒に酔った気分で「衝動買い」を誘発しないため、また、動物の健康面を考え、ペットショップの深夜営業が禁止されています。禁止が必要なくらい、衝動買いでペットを購入して失敗する人が多いのです。

ペットを購入する際の規制について、他にどんなことが定められているのか見ていきましょう。

ペットトラブル

幼齢販売は禁止されている

現行の法制度では、生まれてから一定期間の幼齢の犬と猫は販売してはならないとされています。すでにペット業界では「生後45日以上」ルールを自主的に運用していたところではありますが、段階的にこの期間は延長されるという規制を受けることとなりました。

この規制の意味は、ペットが小さすぎるうちに親から離れてしまうとその後のしつけなどに影響を与えてしまうこと、噛みグセや吠えグセなど小さいころにはわからなかった悪いクセが成長してから出てしまうことで飼い主がペットを手放すことを防止することなどの考えからです。

クーリング・オフの適用はない

ペットショップに行って、ペットを購入した場合は、クーリング・オフの制度によって返却することはできません。

つまり、一度契約したら簡単には解約できないと心得ましょう

インターネットでのペット購入は対面説明を受ける

以前は、インターネットでペットを購入すると、「ペットが送られてくる」だけで済みましたが、平成24年から、販売業者は対面販売が義務付けられました。

もしも画面操作だけでペットの購入が可能であるという業者がいれば、違法業者の可能性がありますので気をつけましょう。

購入時に必ず聞くペットの情報とは

ペットの販売業者には、購入時に下記の事項についてしっかりと説明をする義務があります。

ペット購入者も、これらの説明をきちんと受けて、購入するかどうかをじっくり検討しましょう。

1.ペットの生年月日
2.そのペットの飼育や保管の方法
3.ペットの繁殖を行った者
4.その他、飼育や保管のために必要な情報

血統書の注意

血統書には、次のような情報が記載されています。

1.ペットの名前
2.種類
3.ペットの生年月日
4.繁殖者の名前
5.ペットの両親の名前
6.祖父母の名前
7.祖先のチャンピオン経験の有無

血統書は国家公認の証明書ではなく、任意団体が独自に審査して発行しているものです。

出回っている血統書の中には偽造の血統書もありますので、注意が必要です。血統書付きのペットを購入する場合は、信頼できる売り主から購入するしかないというのが実情です。

契約書の注意

ペットを購入する際の契約書に「販売後に病気にかかっていたことが判明して死亡しても店は一切責任を負わない」といった免責条項が書かれていた場合、十分な注意が必要です。

このような消費者に一方的に不利な免責条項については、訴訟となれば無効となる可能性も十分にありますが、このような販売手法を使っている時点で顧客視点を持ちあわせていない悪質なペット販売者であるといえましょう。

ちなみに、「販売後、一定期間内であれば、動物病院での治療費相当額を払う」、「半場直後にペットが死亡した場合には代替のペットを無償提供する」といった条項を盛り込んだ契約を締結してくれる良心的なペットショップもありますので、検討してみてください。

なお、この条項がある場合に、条件として特定の動物病院が指定されている場合がありますので、指定された動物病院の評判はきちんと調べておきましょう。

ペット保険の注意

ペット購入時に、あわせてペット保険に加入することを勧められることが多いです。ペット保険の注意点をまとめます。

ペット保険のチェックポイント
☞ 年齢制限
☞ 保障金額の上限
☞ 保障の対象となる病気、治療行為
☞ 提携先の動物病院
☞ その他のメリット(ガン特約、葬儀費用、かみつき事故保障など)

ペットには公的な健康保険制度がありませんので、公的な保険がないかわりに様々な保険商品、共済商品がでています。

良いペット保険であれば加入もオススメです。動物病院の治療費は、思っていた感覚より意外と高いと心得ましょう。

弁護士が教える「週刊 LEGAL CHECKERマガジン」
法律に関する最新の時事ネタを配信しております。
ご興味ある方はご登録くださいませ。


無料購読ボタン


関連記事を見る