ある日突然、夫の携帯電話に、女性の名前でLINEのポップアップを見つけ、不倫が発覚したとします。
しかし、夫が容易には不倫を認めない場合、不倫相手がどこの誰なのかを特定することは非常に困難です。
「慰謝料請求、調査はお任せ。」といった、探偵や調査会社の広告、宣伝をよく見かけます。
かなり高額な報酬でもあるため、依頼するかどうか躊躇してしまう方も多いことでしょう。
弁護士に、不倫により慰謝料請求をご依頼いただく場合には、一定の情報から相手を突き止めることは、弁護士でもある程度は可能な場合があります。
とはいえ、弁護士の業務上可能な調査には限界もあることから、弁護士に依頼することでどの程度突き止めることが可能なのか、また、探偵や調査会社への依頼の適切なタイミングについて解説します。
離婚・慰謝料をフルサポート!
離婚・慰謝料のことは、離婚問題の実績が豊富な当事務所にお任せください。離婚の解決は、柔軟かつ多種多様ですが、豊富な解決事例を基に、あなたに適した有利な解決を勝ち取ります。
離婚による慰謝料は、相場として50万円~300万円と言われておりますが、明確な基準がなく、個別の事案に応じて、増額・減額事由となる要素を、証拠と共に収集していかなければなりません。
このページの目次
不倫相手の特定のために自分でできることは?
夫に不倫されていることが発覚した場合、不倫相手がどこの誰かを調査するために、あなた自身でできることはどのようなことでしょうか。
偶然、知人であることが判明したり、職場の同僚であったりといった場合には、少し調べただけでも簡単に分かる場合もあるでしょう。
また、職場の同僚であった場合には、住所まではわからなくても、少なくとも職場はわかることとなります。
しかし、真っ先に「不倫相手の特定」「住所の特定」を最優先にして行動することには、非常に大きなリスクがあります。
詳しくは、「不倫相手の自宅への押しかけ」について解説したこちらの記事をご覧ください。
少なくとも、慰謝料請求の訴訟を起こした際に、不倫があったという事実を裁判官に認定してもらえる程度の十分な証拠がなければ、証拠収集よりも優先して不倫相手の特定を行うために夫を問い詰めることには、将来慰謝料が得られなくなる危険があります。
すなわち、あなたが不倫関係を知っていることに夫が気付かなければ、夫は不倫関係を継続する可能性が高いことから、不倫関係の証拠を継続的に収集できるのですが、ひとたび気付けば、それ以降の証拠収集はいっきに困難となります。
弁護士が不倫相手の特定のためにできることとは?
弁護士の行うことのできる調査
弁護士は、弁護士業務に付随して、戸籍、住民票の調査を行うことができるなど、一般の方より調査に利用できる権限を多く持っています。
したがって、不倫相手の特定のためにある程度の情報を既に持っている場合には、探偵や調査会社への依頼をしなくても、弁護士に慰謝料請求を依頼すれば、これに付随して不倫相手を特定し、住所を調査してもらえる場合があります。
弁護士が行うことのできる調査は、例えば次のようなものです。
- 職務上請求書を用いた戸籍の調査
- 職務上請求書を用いた住民票の調査
- 弁護士会照会を用いた携帯電話番号、メールアドレスからの住所の特定
弁護士による調査の限界
しかしながら、弁護士の権限にも、一定の制限があり、万能ではありません。
最終的には、弁護士のみでは不倫相手の特定、住所の調査ができない場合、任意交渉の開始より前に、探偵、調査会社へ依頼をして、調査してもらう必要がある場合もあります。
例えば、弁護士の職務上請求書、弁護士会照会は、ご依頼いただいた事件に付随して利用することができるだけであって、調査のみを目的として使うことはできません。
探偵・調査会社が不倫相手の特定のためにできることは?
弁護士に慰謝料請求業務を依頼いただいた場合であっても、本格的な調査が必要な場合には、探偵や調査会社に依頼して頂かざるを得ません。
もちろん、あなたが自分で尾行をするということもありますが、どの探偵に聞いても、当事者での備考を進める会社はないでしょう。
- 素人の下手な尾行で不倫相手に気付かれた結果、証拠収集を中止せざるを得なくなったケース
- 顔見知りの人を尾行した結果、尾行途中に発見されてしまったケース
- 尾行途中に怒りの感情が抑えられなくなり、飛び出して口論に発展してしまったケース
このような問題が起こりがちなのが素人の尾行ですから、不倫相手の調査は、プロの探偵、調査会社に任せた方が確実です。
調査より先に弁護士に相談すべき理由
不倫の慰謝料請求の問題について、相談先としては、弁護士以外にも、探偵、調査会社などが考えられますし、そのような広告、宣伝を多く目にすることでしょう。
しかし、不倫の慰謝料請求の問題は、まずは弁護士に相談すべきです。
探偵・調査会社への依頼が不要な場合がある
あなたが、不倫相手についての一定の情報をすでに持っている場合には、それを基に弁護士が調査することによって、不倫相手の特定、住所の調査を完了することができる場合があります。
この場合には、探偵、調査会社への依頼は不要です。
不倫の慰謝料請求を行う場合、弁護士への相談は必須
探偵、調査会社への依頼が不要となるケースがあるのに対して、不倫を理由とする慰謝料請求を考えているのであれば、弁護士への相談は必須となります。
弁護士に相談せずに探偵、調査会社にだけ依頼をし、調査してもらった住所に出向いて自分一人で解決しようとする行為が非常にリスキーであることは、こちらの記事で解説したとおりです。
弁護士は、良い探偵、調査会社を知っている
探偵、調査会社といっても、その腕はピンキリです。
離婚問題に強い弁護士は、様々な依頼者から、探偵、調査会社の調査報告を証拠として受け取っているため、いろいろな会社の調査報告書を目にしています。
そのため、どこの探偵、調査会社が腕があるか、どこの調査報告書が証拠として優れているかを、よく理解しています。
したがって、まずは離婚問題に強い弁護士に相談し、探偵・調査会社による調査が必要な場合には紹介をお願いする、という手順がよいでしょう。
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