悪質なワンクリック詐欺の正しい対処法!詐欺かな?と思ったら


ワンクリック詐欺

ワンクリック詐欺と呼ばれているのは、クリック後に請求画面が出てくる架空請求詐欺のことです。

突然画面が切り替わり「会員登録が完了しました」「至急お振込みください」などという警告文書が出て、あわててそこに記載された電話番号に電話をしてしまうなど、誤った対応をしてしまう方も多いようです。

スマートフォンの普及によりますます多くなったワンクリック詐欺(架空請求)について解説します。

その他の詐欺被害については、「詐欺かな?と思ったらシリーズ」を参考にしてみてください。

(参考)詐欺かな?と思ったら│騙されない詐欺の手口一覧

弁護士による投資詐欺相談

「必ず月収100万円!」「すぐに儲かる!」「素人でも簡単!」などの甘い言葉に騙され、多額のお金を騙し取られる被害が後を絶ちません。投資詐欺では、逃げることを前提に、悪質な手口を用いて詐欺をしていますから、被害金の回収は非常に困難です。

投資詐欺の被害金を回収した実績の豊富な弁護士が、個別の事例に即して、できる限りの被害回復を実現すべく、粘り強く交渉します。

ワンクリック詐欺とは?

最近スマートフォンの普及によってまずます相談件数の増えているワンクリック詐欺について、警視庁な次のように説明しています。

ワンクリック詐欺サイトとは、「クリック(タップ)すると契約したことになる」という説明が事前に明示されていないのに、ウェブサイトにアクセスした際や、画像・動画を見ようとした際に画面全体に「入会手続きが終了したので会員費用として○○万円必要」という内容のメッセージを表示させるウェブサイトのことです。

このメッセージは、消してもすぐに「退会手続きをするためには未納金を支払う必要がある」「すぐに連絡をしたら減額する」等を繰り返し表示するようになっており、他の操作をできなくさせる悪質な仕掛けになっています。アダルトサイトや出会い系サイト、ゲーム攻略サイト、おもしろ動画サイトなど、画像や動画を提供するホームページに関連して寄せられることが多い相談です。

警視庁

ワンクリック詐欺の手口とは

アダルトサイトなどでよく使われる詐欺手口で、IPアドレスを把握したので追いかけることができますといった脅しをかけ、金銭の支払を請求します。また請求画面がなかなか消えず、家族にばれないためには金銭の支払いを強要するというケースもあります。

ワンクリック詐欺業者が、個人を特定することは不可能ですし、プロバイダー事業者が特定の詐欺業者に対して住所、氏名などの個人情報を渡すことはありませんから安心してください。

ワンクリック詐欺のパターン

ワンクリック詐欺は、次のような日常的なネットサーフィンの至るところに潜んでいますから、注意が必要です。

☞ メールやSNSでシェアされたURL
☞ アダルトサイトの再生ボタン
☞ アダルト系スマホアプリの起動後に表示
☞ SMSに電話番号に紐づくURLをタップさせる
☞ ブログサイトの内容すべてがワンクリック詐欺で構成
☞ 占いサイトを装い、占い結果のボタンをクリックさせる
☞ ダウンロード中を模した演出、個人情報取得を模した演出
☞ 架空請求ソフトをダウンロードさせる「ワンクリウェア」

ワンクリック詐欺を取り締まる法律

ワンクリック詐欺は、様々な法律に違反することとなり、明らかに違法な詐欺行為です。

電子消費者契約法

電子消費者契約法によれば、インターネット上で、事前に料金の説明がない請求や、クリックすることが契約になるとの説明がない場合は、契約の無効を主張することができます。

特定商取引法

特定商取引法によれば、インターネット上での契約を行う際に、利用者が申込み内容の確認や訂正ができるようになっていなければ、契約の無効を主張することができます。

ワンクリック詐欺の対処法

ワンクリック詐欺への対処法は、シンプルに「無視」に尽きます。

まずは「無視」

「基本的には無視をする」というスタンスでOKです。何度も請求画面が出てきて嫌だという場合は、ブラウザのクッキー情報を削除したり、PCやスマホを工場出荷状態に戻したりというやり方もあります。

くれぐれも、請求相手に連絡をとることはやめてください。相手に住所・電話番号などの個人情報を与えると別の被害をうける可能性があります。

IPアドレスが表示されているが問題ない?

IPアドレスが知られても、全く問題ありません。

IPアドレスとは、コンピューターごとに割り振られたインターネット上の住所のようなもので、誰でも簡単に割り出すことが可能です。そして、IPアドレスから住所や電話番号、氏名を割り出すことは、弁護士がプロバイダを相手に訴訟を行わない限り難しいです。

裁判所から手紙が届いたら?

裁判所から届く手紙のうち、ワンクリック詐欺業者がよく使うのが、支払督促です。

支払督促は、一定期間の間に異議を申し立てないと、判決と同様の効力を持ってしまうため、すみやかに対応が必要です。

ワンクリック詐欺の返金は難しい

ワンクリック詐欺に遭わないための対策はシンプルですが、実際にワンクリック詐欺によって既にお金を騙し取られてしまった場合、返金は非常に困難です。

ワンクリック詐欺の返金の流れは、具体的には以下の通りで進みます。

1.警察に連絡、被害届を提出します。
2.警察が銀行に連絡をし、口座を凍結します。
3.預金保険機構により口座情報が公告されます。
4.公示の締め切り後、申し出のあった者で口座残金を山分けします。

口座凍結までの間にお金がすべて引き出されている可能性がありますから、返金はかなり難しいです。ただし、口座を凍結することで、他の被害者を出さないことにはなるので、被害に遭って既に支払ってしまった場合には、まずは警察に連絡してください。

ワンクリック詐欺のおもな事件

アダルトサイトの有料会員登録で詐欺、逮捕(2014年)

アダルトサイトの有料会員登録を名目としたワンクリック詐欺により、約2000人の被害者から合計約1億8400万円もの被害額を騙し取り、逮捕されました。

110万台のパソコンウィルス感染で逮捕(2012年)

料金が振り込まれると請求画面を消去する方法を教えるという手口で合計6億円を騙しとり、逮捕されました。

4クリック詐欺で男5人を逮捕(2011年)

年齢確認、規約同意、最終確認といったプロセスをとる4クリック詐欺によって、約1000人の被害者から約5000万円を騙しとった男5人を逮捕しました。

児童ポルノのサイト運営者を逮捕(2006年)

67サイトを運営していた児童ポルノサイトの運営者が、2600人の被害者から7500万円を騙しとり、逮捕されました。

懲役2年罰金100万円の実刑判決(2006年)

アダルトサイトでのワンクリック詐欺によりで合計3100万円を騙しとったとして逮捕され、懲役2年罰金100万円の実刑判決となりました。

メール送信のワンクリック詐欺で逮捕(2005年)

ネット犯罪ジャーナリストらが携帯電話会社を装い、約450件、合計約2800万円を騙しとって逮捕されました。

まとめ

ワンクリック詐欺は、スマートフォンの普及によってますます増えていますが、原則としては「対応しない」の一言につきますので、対応は簡単です。

焦って誤った対応をして、損失を広げないように注意しながら行動しましょう。

その他の詐欺被害については、「詐欺かな?と思ったらシリーズ」を参考にしてみてください。
(参考)詐欺かな?と思ったら│騙されない詐欺の手口一覧

弁護士による投資詐欺相談

「必ず月収100万円!」「すぐに儲かる!」「素人でも簡単!」などの甘い言葉に騙され、多額のお金を騙し取られる被害が後を絶ちません。投資詐欺では、逃げることを前提に、悪質な手口を用いて詐欺をしていますから、被害金の回収は非常に困難です。

投資詐欺の被害金を回収した実績の豊富な弁護士が、個別の事例に即して、できる限りの被害回復を実現すべく、粘り強く交渉します。


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