児童買春で逮捕されたとき、逮捕されそうなときに弁護士に相談すべき理由


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今回の記事では、次のようなお悩みを抱えておられる方へ、児童買春で逮捕されたときの対応を弁護士が解説します!

  • 「出会い系で遊んでしまったけれど、どうも相手の子が18歳未満のような気がする。」
  • 「児童買春で突然の逮捕!どうしたらいいのだろう…?」

近年のインターネットの普及により、出会い系サイトなどで、気軽に男女が出会えることから、ますます多くなっている児童買春による逮捕ケース。

出会い系サイトでは、年齢認証がずさんなことから、実年齢を知らずに児童買春を行ってしまう可能性があります。たとえ、年齢を知らなかったとしても、逮捕されてしまうおそれも否定できません。

また、児童買春が犯罪であるという意識が低いまま犯罪行為を行っている例も多く、逮捕される可能性も十分にある危険な行為であるということを知っておきましょう。

実際の行為から数年後に、予期しないタイミングで、犯罪が発覚することも考えられます。ばれない犯罪だと思って甘くみないことが重要です。

今回は、児童買春の基礎知識と、児童買春で逮捕された場合の対応について、弁護士が解説していきます。

刑事事件はスピーディな対応が重要です!

もし、あなたの家族、友人、親族が、刑事事件で逮捕、勾留などの身柄拘束を受けた場合には、刑事事件の得意な弁護士にすぐ相談をしましょう。刑事弁護を開始するタイミングが早ければ早いほど、身柄拘束が短期で終了し、示談成立、起訴猶予などの、有利な結果を獲得できる確率が上がります。

日本の刑事司法では、起訴された場合の有罪率は99.9%と言われており、捜査、起訴と進んだ場合には、手遅れとなりかねません。前科が付き、その後の人生を崩壊させないために、早期の刑事弁護が重要です。

児童買春って?

「売春」の『売る』が売る側を問題にしているのに対し、「買春」の『買う』という文字には買う側に問題があるという意味合いがあります。

つまり、児童を、性的な意味で「買う」ということです。

「児童買春」の定義

自分の好奇心を満たすために、お金または物品を与えて18歳未満の児童と性行等をした場合、児童買春罪が成立します(児童買春・ポルノ法)。

行為態様により、次のような、他の犯罪にあてはまるおそれもある犯罪です。

  • 児童買春罪
  • 青少年健全育成条例違反
  • 児童淫行罪
  • 児童ポルノ製造罪
  • 強制わいせつ罪
  • 強姦罪

児童買春の定義にはあてはまらず、お金や物品のやりとりがなかった場合、児童買春罪は成立しないものの、各都道府県の青少年健全育成条例違反になります。

18歳未満の児童に対して強い影響力を及ぼして性行為をした場合、児童淫行罪が成立します(児童福祉法)。例えば、教師が自分の立場を利用して、教え子に強く働きかけて性行為をした場合が典型的なケースです。

8歳未満の児童と性行為をした際、その様子をデジタルカメラ等で撮影した場合は、児童ポルノ製造罪(児童買春・ポルノ法)が成立する可能性があります。13歳未満の児童と性行為をした場合は、強制わいせつ罪、強姦罪も成立します。

よくある児童買春犯罪

次のようなニュースからもわかるとおり、児童買春をはじめ、児童を対象とした犯罪は、頻繁に逮捕ケースが報道されています。

また、逮捕された場合、その話題性から、氏名や職業などが報道されてしまうおそれもあります。

児童買春で逮捕された場合の影響は大きい

児童買春は非常に重い罪です。逮捕されてしまうと社会生活への影響が甚大です。

児童買春に関わってしまった場合は、すぐに弁護士へ相談しましょう。弁護士へ依頼することで、早期解決が見込めます。

児童買春の罰金の金額は高い

児童買春は罰金の金額が高く、比較的重い罪として扱われます。

①お金を払って18歳未満の児童と性交渉をした場合
児童買春罪
5年以下の懲役または300万円以下の罰金

②お金を払わずに18歳未満の児童と性交渉をした場合
青少年健全育成条例違反 ※都道県で罰則が若干違います
東京都 2年以下の懲役または100万円以下の罰金
埼玉県  1年以下の懲役または50万円以下の罰金
千葉県 2年以下の懲役または100万円以下の罰金
神奈川県 2年以下の懲役または100万円以下の罰金

③18歳未満の児童に対して強い影響力を及ぼして性交渉をした場合
児童淫行罪
10年以下の懲役、300万円以下の罰金
※懲役と罰金が両方科される場合もあります

④児童と性交渉した際その様子を撮影した場合
児童ポルノ製造罪
3年以下の懲役または300万円以下の罰金

⑤13歳未満の児童と性交渉をした場合 ※以下のいずれかの犯罪が成立します
・強制わいせつ罪
6月~10年の懲役
・強姦罪
3年以上の懲役

捜査の過程でわいせつ画像が見つかり、児童ポルノ製造罪の疑いで捕まることも

児童買春で捕まった後、捜査が進められていくうちに、児童とのわいせつ画像が見つかるなどすると、児童ポルノ製造罪の疑いで再逮捕される可能性があります。

いくつかの罪に問われた場合は、一番重い罪の刑罰が適応されます。その際、捜査が長引くために、勾留期間が延びる可能性があります。

証拠隠滅防止のため「接見禁止処分」の可能性も

児童を対象とした犯罪ですと、場合によっては、証拠隠滅を防ぐために面会を禁止する「接見禁止処分」を受ける可能性があります。

特に、被害者となった児童に対して危害を加える可能性が高いとなると、身柄拘束が長引くケースも少なくありません。

そうすると、外部との連絡をとることができなくなり、社会生活に多大な影響を及ぼすことになりかねません。

接見禁止処分とは、裁判所が、勾留中の者に対し、面会、書類や物の受け渡し、手紙のやり取りなどを禁止する処分を言います。

接見禁止命令が下されると、ご家族との面会が一切できなくなりますから、留置施設外で何が起こっているのか知ることもできなくなります。

ただし、担当弁護士は接見禁止中であっても唯一面会することが可能です。

児童買春が発覚するのは犯行から時間がかかることもある

児童買春の逮捕経緯の多くは、買春した児童の補導や親からの被害届が提出されることによります。また、利用していた出会い系サイトや風俗店が摘発され、利用者に捜査が入る場合もあります。

したがって、買春行為から時間が経って、何の脈絡もなく家宅捜索を受け、逮捕に至ることがあるので、時間が経っているから逮捕されることはないだろうと安心することはできません。

過去の行為について突然警察が来て思い出した、というご相談ケースも多くあります。

児童買春で逮捕されたら?

次に、実際に児童買春で警察に逮捕されてしまった場合、具体的にどのように対応したらよいかを解説します。

児童買春の初犯は略式命令の罰金刑が多い

児童買春での略式命令で罰金になるのは以下のような条件の場合

・前科なし
・本人が反省
・証拠隠滅の可能性なし
・悪質でない

捜査が終了し逃亡・証拠隠滅の可能性のない場合や、判決で刑罰が確定して執行猶予や罰金であった場合には、釈放されることとなります。略式命令の場合には、罰金刑となります。

ただし、罰金刑であっても、「前科」と判断されます。

起訴前は、最大拘束日数23日

逮捕されてしまうと最短で逮捕当日に釈放されることもありますが、最大で23日間拘束される可能性があります。

弁護士へ早期相談することで、早期釈放を求めるための弁護活動をすることができます。

早期で釈放されることにより、会社や家族に児童買春で捕まったことを知られずにすむというメリットがあります。

児童買春に身に覚えがあった際の対処方法

以上のように、児童買春の場合、児童という弱い立場にいる者が被害者となること、逃亡や証拠隠滅の可能性が比較的高いと判断されやすいことなどから、突然逮捕されてしまうというおそれが高いといえます。

そのため、身に覚えがある場合には、逮捕されてしまって私生活に影響を与える前に、行うことのできる準備を徹底しておくべきでしょう。

もし逮捕された場合は、勤務先に発覚し、解雇されてしまうことがありますが、捜査を在宅で進めてもらい、罰金等で終わる場合には、勤務先にも発覚せず解決できる可能性があります。

自首する

児童買春事件において自首が有効である場合があります。

たとえば、被害児童と性交後ホテルを出たときに、警察官に声をかけられ、後日話を聞くなどと言われたような場合などです。

警察官は被害児童を保護するために尾行しており、児童買春の現場に出くわすことがあります。また、被害児童が警察に目を付けられていた場合、補導により児童買春が発覚することがあります。

ただし、すでに被疑者として捜査を開始された後に警察へ出頭しても「自主」とは判断されませんから、早めの対応が必要です。

上記のような場合は、弁護士と一緒に自首をしましょう。

弁護士と一緒に自首することで、逃亡のおそれがないと信用してもらい、逮捕せず在宅で事件捜査を進めてくれることがあるからです。

示談する

なるべく早い段階で、被害児童のご両親への謝罪やご両親との示談交渉などを行っていくことが重要です。

ご両親が謝罪や示談交渉に応じてくれて許してくれた場合、その分の刑が軽くなり、罰金刑等で釈放される可能性が出てきます。

早期に釈放されれば、勤務先などに知られることなく職場に復帰できます。

反省の証拠を提出

どのような経緯で児童買春に及んでしまったのかをしっかりと反省し、今後どのように心がけていくかなどを反省文に記載し、捜査機関に提出します。そうすることで、再犯防止に努めるということを示すことができます。

また、性犯罪は本人の意思だけでは改善することは難しい分野でもあるので、カウンセリングを受け、診断書を提出することで、再犯防止への動きを示すことも有効です。

無罪を主張する

児童買春罪は、相手が18歳未満だと認識することが必要です。

そこで、18歳以上であると判断するに至った十分な理由があると考えられる場合には、嫌疑不十分という形で釈放されることになります。

性交やその類似行為は行ったが自分は被害児童を18歳以上だと考えていたというような場合は、その旨をきちんと警察官や検察官に説明することが重要です。

児童買春を弁護士を頼むポイント

最後に、万が一児童買春で逮捕されたという場合や、身に覚えのある過去の児童買春が不安な場合に、弁護士を頼むメリットやポイントを解説しておきます。

今後の対策をアドバイスしてもらえる

児童買春での逮捕は突然です。今後について不安も多いと思いますので、なるべく早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。

弁護士へ相談をするだけでも、今後の対策や流れについてのアドバイスがもらえます。

早い解決に向けて動いてくれる

児童買春事件で、被害者側と加害者側が接触することは不適切です。そのため、示談活動は、もっぱら弁護士が行います。

そのため、児童買春事件は、弁護士に依頼をしたほうが、より早い解決が見込めます。

もし、弁護士へ依頼せず、示談ができなかった場合、捜査や身柄拘束が長引き、結果的に家庭や職場などに影響が出ることが考えられます。逮捕後の社会生活に与える影響を最小限に抑えるためにも、弁護士に依頼しましょう。

家族や学校・職場に知られずに済む

児童買春等の性犯罪は、家族や職場に知られたくないという本音があると思います。

性犯罪者ということで、その後の見られ方や社会的地位の損失、離婚などの問題に発展しかねません。

早期に弁護士に依頼することで、知られたくない人に事件の内容を知られずに済むこともあります。

被害者との示談が可能になる

弁護士に依頼すれば、被害児童のご両親への謝罪、示談交渉が可能になることが多いです。

通常、罪を認めて被害児童のご両親に謝罪をする場合、被害児童のご両親は、買春の犯人本人にもその親族にも会いたがらず、連絡先も教えたがらないということがよくあります。

弁護士に依頼せずに、被疑者の友人や家族が示談を進めようとしても、実際にはできないことが多いです。

まとめ

児童買春での逮捕は突然です。

なるべく早い段階で弁護士に相談することで、最悪の事態を避けることができます。一人で悩まずに、まず信頼できる弁護士へ相談しましょう。

刑事事件はスピーディな対応が重要です!

もし、あなたの家族、友人、親族が、刑事事件で逮捕、勾留などの身柄拘束を受けた場合には、刑事事件の得意な弁護士にすぐ相談をしましょう。刑事弁護を開始するタイミングが早ければ早いほど、身柄拘束が短期で終了し、示談成立、起訴猶予などの、有利な結果を獲得できる確率が上がります。

日本の刑事司法では、起訴された場合の有罪率は99.9%と言われており、捜査、起訴と進んだ場合には、手遅れとなりかねません。前科が付き、その後の人生を崩壊させないために、早期の刑事弁護が重要です。


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