ネットで誹謗中傷され、名誉・プライバシーを侵害された場合の5つの対応


システム開発

インターネットが誰にでも身近になった現代では、インターネット上で自分の誹謗中傷が書かれたり、公開したくない個人情報を勝手に書き込まれたりといったトラブルは、誰にでも日常的に起こりうる問題です。

インターネットの場合、書き込みをした者が誰かということがわかりにくくなっていますので、通常の名誉棄損の事件とは異なり、書き込んだ本人と直接交渉し、解決するという解決方法がとりづらくなっています(とはいえ、完全な匿名ではありません。)。

これらインターネット特有の誹謗中傷による、名誉・プライバシーの侵害に対し、弁護士に依頼して法的な対応を行う際に、次のような方法が検討できます。

なお、法的な対応をする前に、これが可能であるか、また、法的な対応をすべきであるかについては、こちらの記事を参考に検討してください。

(参考)インターネット上の書き込み、誹謗中傷に対する削除などの対応で注意すべき4ポイント

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IT技術の進歩に伴い、法律は徐々に整備されつつありますが、まだ新しい分野について法律が十分な状態ではありません。

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削除の請求

インターネット上の誹謗中傷書き込みの特殊性は、ある程度の匿名性があるという点です。

厳密にいえば、次に説明する発信者情報開示などの方法によって、書き込み者を特定することは可能であり、完全な匿名性があるわけではないのですが、直接の名誉棄損や、従来のメディアである雑誌、新聞などでの名誉棄損、誹謗中傷とは異なり、誰が書き込みをしたかをすぐに明らかにするのは困難です。

また、もう一つの特殊性として、インターネットには拡散性があり、コピーが容易であることから、放置しておけば、対応が困難なほどに広がってしまいます。

そのため、書き込みを削除するためには、弁護士に依頼して削除請求を行うこととなります。

検索エンジンからの削除

インターネットで調べ事をする際にはGoogle、Yahooで検索をすることが一般的となりました。

あなたを誹謗中傷する書き込みが、GoogleやYahooの検索結果に表示されれば、あなたのことを調べたいと思った人の目に触れることとなります。特に、順位が上昇して検索結果の1ページ目に掲載されている場合には、あなたのことを調べた人のほとんどが、その悪評を知ることとなります。

基本的には、個別の書き込み、サイトごとに削除請求を行って対処をするのが基本ですが、例外的に、検索エンジンの検索結果からの削除を申請すべき場合があります。

また、個別サイトごとの対応を行った後であっても、Googleが検索の便宜からキャッシュを保持していることで、個別サイトは削除されているのにしばらくの間検索結果にキャッシュが表示され続けることがあります。このような場合にも、検索エンジンに対し、早期の対応を促すことが効果を発揮することがあります。

発信者情報開示

既に説明した通り、インターネットの世界では、名前を明らかにせずに書き込みを行うことができるものの、完全な匿名性が担保されているわけではありません。

パソコンは、インターネットにつなぐ際にIPアドレスという住所のようなものを割り当てられていることから、このIPアドレスが判明すれば、どのパソコンから書き込みがなされたかを特定することができるのです。

このIPアドレスの特定のためには、発信者情報開示という手続き(場合によっては訴訟となります。)を行わなければならず、これも、IT問題を得意とする弁護士の仕事のひとつです。

逆SEO業者への依頼

弁護士以外の業者の仕事は?

SEOとは、Search Engine Optimizationの略語で、検索エンジン最適化、と訳されます。つまり、検索エンジンに適合しやすくすることによって、サイトを検索結果の上位に表示されるような工夫をすることを意味します。

SEOには様々な手法があり、どのようなサイトを上位表示させるか、ということを決めるルールであるGoogleのアルゴリズムも時代によって変化しておりますので、この手法をとったから上位表示されると一概に言えるわけではありませんが、時代によって様々な方法が編み出されています。

逆SEOは、SEOの逆であり、あなたのことを誹謗中傷するサイトが、できる限り検索結果で上位表示されないような工夫をすることを意味します。

逆SEOを標榜する業者の仕事は、あなたの誹謗中傷が記載されているサイトを検索順位の下位に押し下げるため、あなたのことを好意的に評価したサイトやブログを量産し、それらを検索順位の上位にあげることによって、あなたの悪評を検索しづらくすることが一般的です。

弁護士以外の業者に依頼するときに注意すべきこと

弁護士以外の業者の中には、インターネット上の書き込みに対策ができることを宣言して高額の費用をとりながら、実際には大した対策を行っていない詐欺業者がいます。

SEOとは、先ほど説明したとおり、決まったやり方があるわけではないため、業者が仕事をきちんとしているかを評価することが非常に難しいといえます。

また、書き込みの削除を請け負う業者にも注意が必要です。書き込みを削除するためには、サイト側との交渉が必要となりますが、法的な問題の交渉事を代理することは、弁護士以外に許されておらず、これを破れば弁護士法違反となるためです。したがってこのような業者は、本人を代行して削除請求を提出した、という形をとることが多いですが、トラブルの原因となりかねません。

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